脳卒中後の手の麻痺を改善するための自主トレーニングを作業療法士が解説します。安全に取り組むポイントや注意点、おすすめの練習方法10選を紹介。自宅で継続できるリハビリのコツも詳しく説明します。
手の麻痺は自主トレーニングで改善できる?
「病院のリハビリだけでは足りない気がする…」
「家で何をすればいいかわからない」
このような悩みを持つ方は多くいらっしゃいます。
結論から言うと、自主トレーニングは手の機能改善に欠かせません。
脳卒中後の回復には、リハビリ中だけでなく、自宅で麻痺した手を繰り返し使うことが重要です。適切な練習を継続することで、脳が新しい神経回路を作り、動きを学習し直すことが期待できます。
自主トレーニングを始める前に知っておきたいこと
自主トレーニングは「たくさん動かせばよい」というものではありません。
次の3つを意識しましょう。
- 1.正しい動きで行う
- 2.毎日継続する
- 3.疲労や痛みが強いときは無理をしない
誤った動きを繰り返すと、肩や手首を痛めたり、代償動作が身についてしまうことがあります。
手の麻痺を改善する自主トレーニング10選
① テーブルの上で腕を前に滑らせる
方法
- ・タオルを敷く
- ・麻痺した手を乗せる
- ・ゆっくり前へ滑らせる
- ・元の位置へ戻す
回数
10〜20回 × 2〜3セット
効果
- ・肩の動き改善
- ・腕を前へ伸ばす練習
② コップを持つ練習
軽いプラスチックコップを使用します。
握る
↓
持ち上げる
↓
置く
をゆっくり繰り返します。
重さは無理のない範囲から始めましょう。
③ タオルを握る・離す
タオルを丸めて、
- ・握る
- ・5秒保持
- ・ゆっくり開く
を繰り返します。
指を開く練習にもなります。
④ 洗濯ばさみをつまむ
親指と人差し指を使う練習です。
最初は柔らかい洗濯ばさみから始めましょう。
細かな手の動き(巧緻動作)の改善に役立ちます。
⑤ ペットボトルを支える
開けることではなく、
- ・支える
- ・押さえる
役割を麻痺した手に担当させます。
日常生活につながる練習になります。
⑥ タオルを両手でたたむ
両手を使って
- ・広げる
- ・折る
- ・重ねる
動作を繰り返します。
家事を利用したリハビリの代表例です。
⑦ スポンジをつかむ
柔らかいスポンジを
握る
↓
離す
を繰り返します。
手が開きにくい方にも取り組みやすい練習です。
⑧ テーブルを拭く
麻痺した手でタオルを押さえながら
・前後
・左右
・円を描く
ように動かします。
肩・肘・手首を協調して動かす練習になります。
⑨ ボール転がし
柔らかいボールを
- ・前へ
- ・横へ
- ・円を描くように
転がします。
肩への負担が少なく、滑らかな動きを学習できます。
⑩ 麻痺した手を生活で使う
最も重要なのは、
「リハビリだけで終わらせないこと」です。
例えば、
- ・コップを支える
- ・ドアを押さえる
- ・洗顔時にタオルを持つ
- ・テーブルに手をつく
- ・買い物袋を軽く支える
など、日常生活の中で役割を持たせましょう。

やってはいけない自主トレーニング
次のような練習は避けましょう。
- ・強く握るだけの運動を繰り返す
- ・痛みを我慢して行う
- ・肩がすくむ姿勢で練習する
- ・反動をつけて無理に動かす
- ・長時間続けて疲れ切るまで行う
「質の高い反復」が大切です。
自主トレーニングを続けるコツ
継続のポイントは、
- ・毎日10〜20分でも続ける
- ・時間を決める
- ・家族と一緒に行う
- ・小さな変化を記録する
ことです。
少しずつでも積み重ねることで、改善につながります。
自主トレーニングだけでは難しい場合
自主トレーニングは大切ですが、それだけでは十分でないこともあります。
例えば、
- ・痙縮が強い
- ・肩に痛みがある
- ・動かし方がわからない
- ・間違った動きが身についている
場合には、専門家による評価と指導が必要です。
一人ひとりに合った課題を設定し、適切な方法で練習することが回復への近道になります。
まとめ
手の麻痺を改善するためには、毎日の自主トレーニングが欠かせません。
ポイントは、
- ・正しい方法で行う
- ・毎日継続する
- ・日常生活でも麻痺した手を使う
- ・無理をせず専門家の指導を受ける
ことです。
焦らず一歩ずつ積み重ねることが、回復への大きな力になります。
当施設でサポートできること
リハビリスタジオ一宮では、作業療法士が患者様一人ひとりの状態を評価し、自宅でも安全に続けられる自主トレーニングをご提案しています。
「何をすればいいかわからない」
「今の方法で合っているか不安」
という方は、ぜひ初回体験をご利用ください。一緒に、あなたに合ったリハビリプログラムを考えていきます。
ご予約・ご相談はこちらから
事前決済がご希望の方はこちらから